玉川設計所による新作書体「拳體」、クラウドファンディングにて資金調達に成功

玉川設計所より引用

台湾のクラウドファンディングサイト嘖嘖zeczecにて、2020年8月3日より始動した新書体「拳體(拳体)」開発プロジェクトが、目標の100万台湾ドルに対し10日経過した8月13日時点で500人以上の支持を得て145万台湾ドルに到達した。書体デザイナー温珩如(玉川設計所)が本プロジェクトを主宰しており、クラウドファンディングで資金調達を受けたのは「風體(風体)」に続き2つ目の作品となる。

玉川設計所より引用

「拳體」は、台湾に歴史根深い隷書体と、南国台湾の青く高い空にそびえ立つ廟の屋根を飾る伝統建築装飾、威厳ある「燕尾脊」をモダンに、且つリズミカルに融合させた書体。隷書体の力強い安定感はそのままに、相対的な燕尾型の鋭利さを手書きで細部に取り入れた。幼少から書道を続けてきた経験から、筆先のリズムを感じさせる温かさがあり、台湾の懐かしさと新しさを兼ね備えた作品となっている。

玉川設計所より引用

制作時には常にグレイスケールと重心に配慮し、筆画の粗さと繊細さのバランスに再三の考慮を重ねて、存在感があり、はっきりとした印象を感じさせられるように試行錯誤されている。

フォント文字数は、英語100字程度、日本語はひらがな、カタカナ、漢字、数字全て合わせて7,000字程度、しかし中国語は漢字のみで7,000字を超える。その上、台湾で使用されている繁体字は個々の筆数が圧倒的に多いが、前作「風體」の経験を活かし7,000字以上の漢字を制作。それに加えて、使用時の不自由さをなくして長く使い続けてもらえる作品とするため注音符号やアラビア数字、欧文、記号も制作に取り組んでいる。また、私達の日常生活の中で日々目にする看板、メニュー、ポスターや名刺等、幅広い分野においてこの「拳體」が利用されることを願っている。


▍「拳體」開発プロジェクト嘖嘖
時間|2020年10月7日(水) 23:59まで
「拳體」開発プロジェクト嘖嘖ページ|https://www.zeczec.com/projects/fistfont
玉川設計所サイト|https://wenhengjudesignco.com/