台湾人アニメーターの海洋環境保護を訴える短編作品《魚生 Selfish》が世界中で評価される

《魚生 Selfish》より引用

カナダに住む新進気鋭の台湾人アニメーター陳柏謙の制作した海洋環境保護を訴える動画が、世界中で高い評価を受けている。

アニメーションの舞台は美味しそうな海鮮丼と、寿司を提供する格式が高そうな日本料理店だ。注文を受けた大将が新鮮な食材がある中から海鮮ではなく、プラスチック製のボトルとストローを選び調理する。

《魚生 Selfish》より引用

次々と出来上がる発泡スチロールとごみでできた寿司やプラスチックごみでできた海鮮丼は、お客としてカウンターに座る海辺の動物たちに提供された。
ごみでできた料理を見て悲しそうな声を上げる彼らの背後には、本物の海鮮丼やお寿司とペットボトルに入った水を受け取る「人間」の手があった。

《魚生 Selfish》より引用

アニメーションの後に流れる、お腹の中がプラスチックごみでいっぱいになった鯨や鳥、海洋ごみで溢れた浜辺などの映像は、陳柏謙がこの動画を通して訴えるメッセージがけして、他人事でも大袈裟でもないと物語っている。

《魚生 Selfish》は世界各地の映画祭で上映されている。2019年にSiggraph Asia Electronic Theater、St. Louis International Film Festival、Rhode Island International Film Festival、London International Animation Festival、Edmonton International Film Festival、2020年にはAmerican Documentary And Animation Film Festivalなどの映画祭で上映された。

また、同2020年にはBorrego Springs Film Festival、Ocean City Film Festival、Oregon short film festival などの映画祭で、最優秀アニメ賞を受賞した。