台湾中から熱い支援を受けているjustfont、期待の新書体『蘭陽明体』制作計画発表へ

justfontより引用

フォントデザインのベンチャー企業 justfontは、今月14日、新たな繁体字中国語書体『蘭陽明体』の制作計画を発表した。justfontの創設者のひとりであり、タイプディレクターを勤める林霞氏は、過去に制作した「金萱」以来、最も重大な作品になると語っている。

justfontは「讓台灣擁有更好的文字風景(訳:台湾の文字のある風景を新たらしくする)」を理念として掲げ2012年にスタートし、書体の制作・販売から教育および人材育成に尽力している。クラウドファンディングにおいて、繁体字中国語書体『金萱』の制作費を開始わずか11時間の内に1,000万台湾ドルを突破し、合計で2,600万台湾ドルを獲得。支援者は7,000人を超えた。また台湾最大の流行音楽賞「金曲奨」、今年の式典ではブランド書体として『金萱』が使用された。

justfontより引用

「明体」とは日本語で「明朝体」を指し、林霞氏は明朝体について「文字には情緒があり、詩にはノスタルジーがある」と自身の思いを語っている。「蘭陽」は台湾北東に位置する宜蘭県の別称で、林霞氏の故郷であることから彼女の代表作となることが期待されている。また水田など水辺の風景が宜蘭県の特徴であり、水のようにたおやかに流れるような質感のある書体となっている。現在の計画では6つウェイトでのリリースを予定をしている。

澗于集(jusftonfより引用)

林霞氏は、偶然に図書館で見つけた木版印刷の古書「澗于集」に書かれている文字が、繊細でありながら情緒富かであることに深い感銘を受け、今回発表に至った『蘭陽明体』の手本とした。現在、広く使われている字面が正方形の明朝体は、19世紀後半に宣教師によって導入された活版印刷の活字に由来するが、更に遡った現代の工業技術の影響を受けていない、明朝体初期の木版印刷の自然な文字の美しさがあると林霞氏は語っている。

蘭陽明体は、今年の10月下旬より、オフィシャルサイトと、クラウドファンディングのプラットフォームである「挖貝 Wabay」で一般に支援の募集を開始する予定。早期賛助者には優待価格で購入が可能。


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