學美・美學 -デザイナーが学校を変えるプロジェクト

台湾デザインセンターより引用

台湾全土の小学校から高等専門学校を含む高校がデザイナーと共同で、校内の環境を美しくデザインし直し、学校生活の中から美的感覚を育む場に変えるデザインプロジェクト「學美・美學ー校園美観設計実施計画」の第2期目のオリエンテーションが6月17日月曜に台北で、18日火曜に台南で開催された。

このプロジェクトは、台湾本土と離島の公私立小中高校3873校を対象としており、教科書や講義型授業などの従来の教育とは違い、校内の環境から学生の感性へとセンスや美感を浸透させ養うことを目的とした新たな試みだ。今回のプロジェクトは、教師と生徒が積極的に改善の要望を提出し、デザイナーが現地で調査し、公共スペースや学生生活でよく接する物の再デザインの提案を行う。

本プロジェクトは2019年から2023年に渡り、3つの段階に分けて計画されている。初年の2019年は8-10校に対してモデルケースを実現し広く認知させることを目標としている。2019年度から2021年度にかけて「成長し熟成する期間」とし、小中学校と現地のデザイン系学科を連携させ、全国民が美感を学べる場にする。最終段階となる2022年から2023年には、参加型でデザイン思考を学ぶ機会を作ると共に、デザイン思考の教育を拡散させ、美観教育を生活に浸透させる。

なお既に、台中の小学校 立新國小の図書館のリノベーションや、教科書の再デザインプロジェクトなどが事例としてある。


従来の伝統的な教育の枠組みを突破し、教科書や授業の制約を超え、校内の環境から浸透させ学ぶという新たな試みは非常に興味深い。美観や感性は間違いなく個人の身体を通しての心の記憶の積み重ねだとすれば、学生の環境自体が重要な影響を及ぼすことは間違いない。


台湾デザインセンター:http://www.tdc.org.tw
[資料]《學美‧美學》設計校園生活美感實踐計畫徵選辦法:https://www.edu.tw/News_Content.aspx?n=0217161130F0B192&s=293AAE549527B4B5
台湾教育部:https://www.edu.tw