2020グッドデザイン賞にて台湾から3作品がベスト100を受賞

今年度のグッドデザイン賞受賞作品が10月1日に発表され、台湾からは、61点がグッドデザイン賞を受賞し、その中からベスト100にアートイベント「浪漫臺三線藝術季2019(訳:ロマンチック台三線芸術祭2019)」と、教育型プロジェクト「2019學美・美學—校園美感設計実践計画」、歯磨き粉「No.0 トゥースペースト 95ml」の3点が選ばれた。

浪漫臺三線藝術季より引用

ベスト100を獲得した「浪漫臺三線藝術季(訳:ロマンチック台三線芸術祭)」は、少数民族の客家とその文化の認知・継承を目的として、昨年開催された台湾最大規模のアートイベント。ソーシャルマーケティング会社の左腦創意(Left Brain Ltd.)がプロデュースし、国内外から招かれた50名以上のクリエイターが、その地の歴史をテーマに作品を制作、展示をした。台湾からは林舜龍(リン・シュンロン)や、日本からは水内貴英や景山健、オーストラリアからはジェームス・タプスコット(James Tapscott)などが参加している。
台湾北部から中部にかけて続く150kmの台湾国道3号線沿い各所に50点以上のアート作品、及び100以上の文化体験イベントが用意され、「旅人がゆっくりとした時間の中でロマンを感る」をコンセプトに展開された。

臺南市新東國小學校(台湾デザイン研究院より引用)

「2019學美・美學—校園美感設計実践計画」は、少子化に伴う予算削減と学校設備の老朽化の問題に対し、2019年9月から台湾教育部(日本の文科省に相当)と台湾デザイン研究院が共に立ち上げた教育型プロジェクト。教師と生徒がクリエイターと共に知恵を出し合い、自らが使う学校の再デザインプランを作成する。教育改革に併せて、行政主導とは思えないスピードで拡大しているこの取り組みから日本が学べることも多いと評価された。

No.0 トゥースペースト 95ml(グッドデザイン賞より引用)


台湾のSDGs企業オーライト(O’right)が開発した「No.0 トゥースペースト 95ml」は、歯磨き粉そのものは勿論、そのパッケージに至るまで完璧なカーボンゼロを実現した歯磨き剤の常識を覆す製品。オーライトはサステナブル・ビューティーアワードも過去に3度の受賞を果たしている。既存の環境負荷の高いものづくりをゼロから新たにした取り組みや、目的意識と美意識の高い企業カルチャー及び経営哲学が高く評価された。

▍グッドデザイン賞
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