台湾電力主催のデザインコンペ第21回「瓩設計奨」結果が公開される(ポスター、短編映像類)

台湾電力(以下:台電)が主催するデザインコンペディション「瓩設計奨(kW Design Award)」の結果が公開された。第21回目となった今年のテーマを「再生エネルギー」と「環境の持続可能性」とし、過去最高の3,500作品もの応募があった。募集カテゴリはプロダクトデザインとポスターデザインの学生部門と社会人部門、短編映像の学生部門、社会人部門の3カテゴリ5部門が設けられ審査された。前のプロダクト類に続き、この記事では、ポスターと短編映像の内容をお伝えする。

左からポスター学生部門1位『WIND TO WIND』、2位『再生能源』、3位『電』(瓩設計奨より引用)

ポスターデザインの学生部門で1位に輝いた姜禮岳氏の『WIND TO WIND』は、彼の故郷である桃園の海岸に建ち並ぶ風力発電のイメージを、動きのあるビジュアルポスターにデザインした。自然の風を風力発電で電力に変換し、また扇風機から風となって出てくる様子(WIND TO WIND)を表している。

続いて、2位を獲得した作品『再生能源』は台北商業大学の李熙姸氏の作品。環境への負荷が最小限に抑えられる再生エネルギーのしなやかさを表現したとコメントしている。カラーと造形共にシンプルに構成され、1つの線で再生エネルギー源を結び、環境の永続性への願いが込められている。

3位は、電力を生活と密接に関わる最も基本的なものといったコンセプトから、制作された顏辰芳氏の作品『電』。海の波や雲など自然エネルギーの要素がレイアウトされており、墨絵のような世界観が演出されている。


左からポスター社会人部門1位『循風島電』、2位『捕碳回收再利用,安心封存愛地球』、3位『超級台電工』(瓩設計奨より引用)

ポスター社会人部門1位を獲得した劉家迎氏の作品『循風島電』は、風力発電や山々と台湾の都市を美しいイラストで描画した。サステナビリティーを循環する風力で象徴し、風力発電所から光が落ち、夜の街を照らしている。

2位は、陳竺萱氏の『捕碳回收再利用,安心封存愛地球』。台電が研究開発している炭素の集取と貯留を、人々に直感的で捉えやすくするために、カプセルトイのイメージを用いている。

最後に3位を獲得した黃智信氏の『超級台電工』は、風力や、水力、地熱など様々な再生エネルギーをブロックにし、スーパーマリオのようなレトロゲームを比喩に表現した。


『如果沒有你』(Youtube)

短編映像の学生部門、優勝は青年高校(莊偉新氏、林欣瑤氏、黃炫承氏、賴佩淇氏、陳怡瑾氏)の『如果沒有你』が獲得した。「もしも風力発電がなければ、台湾では1年で(エアコン)21億℃の分の電力が消失する」、「もしも太陽エネルギーがなければ、台湾では1年で(エアコン)60億℃の分の電力が消失する」と、具体的な数字で示し再生可能エネルギーの必要性を訴えている。

短編映像の社会人部門では、2位を獲得した陳和志氏の『好風好水離岸風電』は、「風水寳地(訳:風水では地相の良い場所)」をテーマに、洋上風力発電のメリットを可愛らしいアニメーションで紹介した。

なお本年の短編映像社会人部門1位と3位は、該当作品なしの結果となった。

その他の入選・入賞作品(全カテゴリ、全部門)は、以下のURLで公開している。
https://kwd.tw/tw/mrexhvihazzro5nqc0/winnerAnnouncement2021/


▍瓩設計奨(kW Design Award)
公式サイト|https://kwd.tw/tw/