台湾デザイン研究所が台北MRT中山駅の発券機エリアを再デザイン

台湾設計研究院より引用

台北メトロと台湾デザイン研究所が推進しているプロジェクト「台北捷運再設計(訳:台北メトロ・再デザイン)」が始動し、今年度は台北メトロ中山駅の発券機エリアが再デザインされた。

上:以前の券売機、下:新しくなった券売機(台湾設計研究院より引用)

2021年に立ち上げられたこのプロジェクトは、台北メトロ内の古い駅を改良し、案内カウンターや発券機エリアの最適化を目指したものだ。今年度はデザイン事務所IF OFFICEが参画し、台湾デザイン研究院の企画の元で、観光地、通勤・通学の主要駅となる中山駅を再デザイン。各エリア毎に段階的にリニューアルされ、10月19日に第1段階の券売機エリア、11月8日に案内所エリアが公開された。 

新しくなった券売機の表示(台湾設計研究院より引用)

利用客の視点からデザインされた新しい発券機は、シンプルに統一され、遠目にもどこにあるか認識しやすく、機能別に分類された配置となった。発券機の画面も再構築されており、ダークグレーの背景の上にテーマ毎に配色されたボタンで理解しやすくデザインされた。また操作しやすいよう、ボタンの配置も再度調整された。言語変更のための情報もシンプル化し、デザイン性とユーザーの利便性を兼ね備えたデザインとなった。

以前のサービスセンター(台湾設計研究院より引用)

従来、スタッフにとって非効率な空間だった八角形のサービスセンターを「サービスを箱に収める」のコンセプトをもとに最適化がなされた。2つの大きな柱に囲まれ見つけづらかったサービスセンターを、2メートル後退させ、さらにその左右にDMスタンドやゴミ箱、電子掲示板、倉庫、消火器などを配置し、業務効率が向上。更に意匠面もエリアの役割ごとに統一感ある空間に、再デザインされた。

新しくなったのサービスセンター(台湾設計研究院より引用)

また広告が掲示されていた壁のライトパネルが、一部のサインに変更されるなど、サイン計画が見直され、より明確でユーザーフレンドリーな移動空間となった。

新しくなったサイン(台湾設計研究院より引用)