2020台湾ゴールデンピン・コンセプトデザインアワード受賞者発表

ゴールデン・ピン・コンセプトデザインアワードより引用

台湾経済部主導のもと台湾デザインセンターが主催する「ゴールデン・ピン・コンセプトデザイン・アワード」が本年度の受賞者を発表した。

全24カ国・地域から5,348作品が集まり、応募作品数は過去最高記録を更新。審査も厳しさを増しつつ、厳選された60作品が受賞を果たした。プロダクトデザイン部門が26件、コミュニケーションデザイン部門21件、空間デザイン部門9件、インテグレーションデザイン部門4件。日本、台湾、中国、香港、インド、韓国、シンガポール 、アメリカ、イタリアの9ヵ国・地域からの優秀作品が選ばれている。

來自台灣(ゴールデン・ピン・コンセプトデザインアワードより引用)

台湾のデザイナー許峻豪、蔡亞妡、許雅筑による「來自台灣(訳:台湾より)」は、台湾のパスポートの再デザイン・コンセプト案。偽造を防止する印刷の技術を用いて、台湾の特色を各ページにレイアウトした。またARを活用したインタラクティブな仕掛けがあり、世界に台湾を見せることを目的にデザインされた。

域(ゴールデン・ピン・コンセプトデザインアワードより引用)

デザイナー鄭靖非、許宣智、許庭瑜の3人が手掛けた「域」は家庭音響を根本から考え直しデザインされた作品で、聴覚で音を楽しみながら、その音が生み出す視覚的想像世界も楽しむ事ができる。

拳體(玉川設計所より引用)

書体デザイナー溫珩如が主宰する玉川設計所が製作した新作書体「拳體」も受賞を果たしている。本書体は伝統的な漢字書体の隷書体を、廟の屋根に見られる装飾をモチーフに力強く表現した。また先日に終了したクライドファンディングにて、約185台湾ドルの調達に成功している。

air form(ゴールデン・ピン・コンセプトデザインアワードより引用)

日本から受賞を果たしたのは、武蔵野美術大学の周修來の作品「air from」。この作品は現代生活で実験性と実用性を兼ね備えた新しい生活用品を提案した。密閉したポリ袋の中の空気をバルブで排出し、真空状態になることで、平面的な素材から立体の用具に成形される。使用者は最小限の行為で組み立てを完結できるようになっている。

最終選考会は9月に台北にて開催予定。


▍ゴールデンピン・デザインアワード
公式サイト|https://www.goldenpin.org.tw/